静かに壊れていく秒針たちが

詩メインで、あとは徒然に音楽のことなど

永訣の森

夜の鳥

風邪を引いた三日月が断面的に水面に映る頃
身を縮めて震えに耐える
鼓動の数だけ泣くように
震える体を自ら抱く

星が落ちた記録
その穴に隠した気持ち
覗くこともなく
干からびて忘れられていくだけで
それが寂しいと星は嘆いた

夜の鳥はそれを聞く
どうしようもなく どうしようもないまま

洞穴で歌う小動物
体そのものを楽器に
ゴーシュに逢えない動物たち
それでも音楽は鳴り続ける

飛行石が欠けた朝に
その音は響き渡る

星の最期
乾いた星に花が咲き
一面に降り注ぐ叩きつける雨が
新しい命を与え続ける

奪われ また与えられるサイクルの中で
森は森として
鳥は鳥として日々を送る
夜の終わりと朝の終わりを繰り返しながら

音楽は声を挙げる
命と共に