静かに壊れていく秒針たちが

詩メインで、あとは徒然に音楽のことなど

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

僕が僕であることに

僕が僕だった頃 僕が僕と出会った頃 アイスクリームはあまりに甘すぎた田舎の川は もう生活排水に汚されていて 雨の色は濁っていたありあふれるリアルには手も触れずにメールもFAXも無かったから 下手な字で手紙ばかりかいていた 震えるノスタルジアの鐘 英…

過去も現在も等しく愛しく

最先端の端末でそれでも会話する内容はといえば変わらない 愛の言葉も相も変わらず ろくでもない感情を愛情だとかいうことも同じ それでもいいしそれがいい ツールのルーツを探してもルールは定まらず 結局は個々人のモラルに委ねられますって誰かが宣言して…

ポリシーポリシー

Frédéric Chopin- Nocturne opus 9 no 3 - Samson ... サンソン・フランソワのピアノが好き 理論とか癖だとか知らないけど 聴いていてふわっとする クラシックなんて生涯聴かないと思っていた JAZZもまた然り ロックンロールとポップスがあればいいと思って…

白旗を染める暁

弁明の伝令 知ったことではない 起動能力の範囲で思考回路を修復し 圧倒的な憂鬱を漕ぎだす1%の気力をサルベージ 巧妙な平等の嘘に 騙されたままで幸せが手に入るなら それはコイン何枚分の等価交換か 生きづらさなんて誰かに差し出されるものはなく 生存本…

零時

散る昨夜 朔夜 鳩尾にエタノールと郷愁 遠く離れてそばに居て あなたがここにいて欲しい プログレ ハードジャズ 数百ページの文庫本 花散る朝 伸ばす指先に焦がれた太陽を 漆黒と薄紅 散る夕 YOU バナナの中の糖度を凍らせるように 壊した感触を嗅ぎながら時…

生還と再発の次の場所へ

約束のない再会は奇跡に似ている。 東京フォーラムのステージ上で彼らを観た時、そう思った。 解散して、その後五十嵐が隠遁して、何の便りもなかった頃、自分が生きているうちに彼が帰ってくることはあるのだろうかと思った。帰ってきて欲しいとずっと思っ…

奏で愛しい

静謐な空間 デヴィッド・ボウイの昔のレコードを鳴らす 始まる混沌 そして愛 音楽が流れていない場所にも愛はある ただ音楽が流れている場所で語らずに感じる愛を 自分は愛おしく思う。 奏で愛しい JAZZが死んだ日 ロックンロールが眠り ブルースは低速をす…

私もだ

ブルータスお前もか そう私もだ 誰もが弱く 誰もが強くあろうとする その強さは弱さであり その弱さは強さであるというのに メビウス 螺旋 切り離せないもの プラナリアの蠢きと 動脈と静脈 冷静に分析しても血液は滾る そうお前もだ そして私もだ 人間であ…

ハツカネズミのハピネス

走り続けるハツカネズミ ベリー成分高めの紅茶を飲んで 一息 ため息 愛してやまない音楽で安息 トラブルズ so many troubles 憂鬱に花が咲いて散って種を蒔いて ろくでもなさで競う憂鬱が高まるなんて馬鹿げて だから笑う 皮肉でも快活でも 笑っていこう ハ…

狂気の中で生まれるうつくしさ

玉置浩二のクレイジーさが好き。 熱心なファンではないし、安全地帯もソロも好きっていう曖昧さだが。 一昨年発売された他アーティストに提供した曲のセルフカバーアルバム素晴らしかった。 安全地帯がなければ、椿屋四重奏はなかったであろう。もしましたら…

会うべき人に出逢えることを人は喜びと呼びます

UNISON SQUARE GARDENが売れたことをアニメタイアップが原因だと言っている人がいる。そういう側面は大きいのだろうが、だったらアニメタイアップで売れていないバンドの多くはどうなるんだろうという話になる。 カップリングに対するこだ…

放浪者

眠りのパートナーズ 暗がりで光り泳ぐクラゲたちのっ待つ部屋 アロマキャンドルと毒の香り サンタンデールで買ったタペストリーズ 120円程度で買ったアイスクリープをスプーンの裏で溶かしながら バニラエッセンスの苦味に顔を歪めて その後で破顔 開放なの…

吐き出した息は再びの言葉へと紡がれる

波音に委ねた意識 寸断された輪切りの感情 溶け出す時計と迷った羊 捕鯨船に乗った海星は太陽に焼かれて干からびていく 迷宮で待つ孤独 ミノタウロスとメデューサの静寂 レモネードを混ぜながら言葉は萎びていく 早急に永久を捨て去る必要がある 多分 紙を食…

適当な痛みと妥当な空疎

でたらめな言葉で傷つけたのは 気まぐれな始まりの頃からずっとそうだったという理由 分析しても分解できないなら弁解もきっと無理で 歯車を狂わせるのも そもそも組み立てからずれていたというオチ 眠りの浅い兎は案外とタフネスに溢れていて 傷ついた振り…

Brain Washed

悪意90%OFFで伝わるニュースショーのコメンテーターが微笑 エンターテイメントの押し売り 閉じてもこじ開けて入ってくる情報を遮断するための洗脳 香のスティック炊きこんで音楽のスイッチを入れる 情報操作の手順表 PCだろうがディスプレイだろうが街頭ビジ…

終わる世界の彼方で

終わった楽園の夢を見る猫 それは幻の都 異国を求めるあまりに姿を無くした 砂の楽園 太陽の印 月の嘆き 闇を恐れた光の毒は 世界を覆い食い尽くした これは現実の虚飾 これは現実の虚ろな今 見上げるは黒い猫 世界の彼方の黒い猫

化石と翼

迫害されたものに祝福を 薄紅色の悲しみを Cloveの香りの煙草をくゆらしながら 寒い朝の中 震える指先で震えたあなたを抱きしめたのです 遠く聞こえるワルツ・フォー・デビィ 肌をすり抜けて聴こえるリズム 外で笑う子供たちの戯言 混ざり合って 新しい音楽…

透明度の高い糖衣の裏側で

ハニードーナッツ 糖衣の中の苦味と香り 人生の嘆きを忘れるための甘さ バニラエッセンスのさらにエッセンス 忠告だらけの指南書を破り捨て 自分の頭で考えだした途端に重力は増した 煙草とドーナッツ 薄荷と着火 糖衣の中で誤魔化され続ける苛立ちも やがて…

人形の涙

さびしがりやの人魚の人形 忘れられることだけ怖がっている永遠に取り憑かれた太陽と 閉ざし続ける闇 人形はそれを見てしまった温もりが確かなものであればあるだけ 離れることが怖くなるでも その恐怖から完全に逃れることができる人なんて そう多くはない…

終わる物語を愛している

終わらない物語を欲しがっても 読み手の我々は必ず終わりを迎える それが幸福なものであれ残酷なものであれ 必ず終わりを迎える 始まりを記憶できないように 終わりもおそらくは記録できない 死んだ後にどんな形で再生されるかなんて 死んだことがないからわ…

灰と配当

灰と配当 許された終わり禁断という軽くて安価なレッテルの上で安定してバランスをとれていると勘違いしてみても 嘘の中に咲く蕾に恐れる時間抱えた頭の中の時計はチクタクチクタク瞳の中の瞳に見つめ返されると目を逸らす井戸の中の井戸乾いてもそこに手を…

往復書簡

とても幸福で けれど悲しみを含んだ往復書簡 足りないのは言葉ではなく きっと空気 無重力ではなく 分かち合えない空間 欲しがるから離れていく 知りながら欲しがる 距離 とても幸福で 少し哀しい 往復書簡

虚飾なき音で広がる真価

「すごいぞくるり」ってウリ文句は大嫌い。 でも、岸田繁の声と曲は好き。 なんていうか、うん、声が好き。 向井秀徳もそうだし、岸田繁もそうなんだろうけど、インタビューで大袈裟で、でも真摯な声を届けられるたびに、音楽で語っているんだから、それ以上…

水たまりとボウフラ

黒い気持ちを売り物に 醜さはセールスポイント 幾らで売れるのか知ったことではないが 退屈を埋めるための誰かの悪意のエンターテイメント 吐き気すらしない 苦い顔で笑う 麝香 媚薬と液体の混合物 ゼリー 厭な匂いのする場所で それは淀む 諦めることにも飽…

光のような儚いような

再発まで、あと2週間。 初日の名古屋に参加する方にとっては、あと2週間を切っているわけだ。 セットリストがどんなものになるのか、一番最初にならされる曲は何か。 syrup16gというバンドが再び動き出して、新しいアルバムが出て、ライブを行うということは…

あまりにも甘く

甘い曖昧 ペンネグラタンの材料を買いに彼女の家の近くまで 口実 あらゆる可能性の中から一番遠いものを選んでから 後悔への航海 どうせ何時かどうにもならなくなると くしゃみしながら 哀しい予感 それでもいいかと 彼女の家に向かう 行きたい場所はいつだ…

deadman

ニール・ヤングのリアリティ 苦い味を飲み干して感じるベターな虚ろさと 真夏のキャンドルライトで準備は万端で 祈りと呪いの中間地点で考えた結果としての悪意は 十二分に満たされているのに感じる虚ろさに溶けた 政治にも宗教にも自分にも興味がありません…

そっと見つけた

声を見つけたよ 欲しかった言葉ではないけれど ただ その笑顔の残像に焦がれて 幾つもの投げ出したい理由を ただひとつの投げ出さない理由が覆い尽くしている 声を見つけたよ 心のなかにある 奥のそのひとつ 関係性は不確かだけれど 確かなそのひとつの言葉 …