終わる物語を愛している
終わらない物語を欲しがっても
読み手の我々は必ず終わりを迎える
それが幸福なものであれ残酷なものであれ
必ず終わりを迎える
始まりを記憶できないように
終わりもおそらくは記録できない
死んだ後にどんな形で再生されるかなんて
死んだことがないからわからない
輪廻を信じるか田舎は別として
記憶に御座いません
リプレイ あるいはアゲイン
都合よい物語の再生装置
有限と無限の間で藻掻いている
絡まる草は感情の渦
終わらない物語はないよ
少なくとも俺の世界には
けれど
だからこそ
物語は輝く
まばゆいほどに暗がりの中で