2014-10-11 薔薇の瞳 詩 場違いな薔薇が 霧の中で咲き続けていても それを見る人がいなければ報われはしないか 薔薇は薔薇として刺の中で眠る 自分を傷つけて 同時に温めて 笑いながら涙を流すように 咲き続ける 枯れたかったから花は枯れた 遠い山に光る何かを 見たくないからと枯れた 刺の中で薔薇は目を覚ます ジレンマはなく その刺を受け入れる それはただの薔薇 気高くも美しくもなく けれど薔薇は薔薇として咲く