静かに壊れていく秒針たちが

詩メインで、あとは徒然に音楽のことなど

薔薇の瞳

場違いな薔薇が

霧の中で咲き続けていても

それを見る人がいなければ報われはしないか

 

薔薇は薔薇として刺の中で眠る

自分を傷つけて 同時に温めて

笑いながら涙を流すように

咲き続ける

 

枯れたかったから花は枯れた

遠い山に光る何かを

見たくないからと枯れた

 

刺の中で薔薇は目を覚ます

ジレンマはなく

その刺を受け入れる

それはただの薔薇

気高くも美しくもなく

けれど薔薇は薔薇として咲く